グラウンドアンカー工は、削孔に高強度の鋼材などの引張材を挿入し、これを基盤内に定着させて、鋼材の引張力を利用することにより地すべり滑動力に対抗しようとする斜面安定工法で、アンカー体、引張部、アンカー頭部によって造成されます。抑止杭や土留め壁と組み合わせて用いられる場合もあります。
- フィットフレーム(Nタイプ)工法
- ロックボルト工の受圧板として従来工法の施工性・品質・力学的特性の向上を目的として開発した工法
- PUC受圧板
- テーパーコーンを採用したコンクリート受圧板で斜面、のり面の安定化を図る工法
- FFU工法
- 硬質ウレタン樹脂をガラス長繊維で強化した新素材を使用した受圧板を用いた工法
フィットフレーム(Nタイプ)工法(受圧板)
フィットフレーム詳細図
フィットフレーム工法は、アンカーの受圧構造物として従来工法の施工性・品質・力学的特性の向上を目的として開発された工法であり、鋼製有孔型枠に鉄筋を組みシステム化した現場打コンクリート枠工です。鉄筋挿入工の受圧板Mタイプもあります。
特徴
適用箇所
- 表面の凹凸が比較的大きく、大型のプレキャストブロックの据付けが困難な斜面
- 高所、急傾斜地等で重量物の運搬が困難な斜面・緊急に安定を必要とする斜面
- 逆巻工法を必要とする掘削斜面
- 早期にアンカーを緊張し安定させる必要がある斜面
施工実績
PUC受圧板(受圧板)
本工法は、テーパーコーンを採用したコンクリート受圧板及びざぶとん裏込工と各種グランドアンカーを組み合わせて斜面、のり面の安定化を図る工法です。
特徴
- 受圧板の軽量化
アンカー頭部が納まる受圧板のくぼみ部分に構造体の圧縮応力付与構造として、テーパーコーン構造を導入し、受圧板の材料に普通コンクリート及び軽量コンクリートを使用し、プレストレスト構造とすることで、軽量化が実現できました。 - PC構造の受圧板
高強度のプレストレストコンクリート工場製品でアンカー力に対して、コンクリート断面に引張り応力度が生じないよう設計され、ひび割れの発生がなく優れた耐久性を持っています。 - ざぶとん裏込工法の採用
新しく開発した裏込め方法により、地山の凹凸に確実に密着できます。 - 安全性を重視した構造
アンカー頭部が内蔵され、軽量受圧板本体から突出しない構造で落石等からアンカー頭部を守ります。 - 使用するアンカー工法
アンカー工法は限定されず、現場状況により自由に選択できます。 - 施工管理の簡素化
現場での型枠組立てやコンクリートの養生がなく、施工管理が簡単で、施工品質が確実、しかも施工期間が短縮されます。 - PUC受圧板の構造体、色
構造体には普通コンクリートと軽量コンクリートがあります。コンクリート、グレー、グリーン、ブラウンの4色が選べます。
FFU工法(受圧板)
FFUとは硬質ウレタン樹脂をガラス長繊維で強化した新素材を使用した受圧板を用いた工法です。FFUには優れた強度と耐食性があるため、海辺や温泉地など従来困難とされていた場所での斜面保護工事が容易に実現できます。
特徴
- 新素材(ガラス長繊維強化プラスチック発泡体)を用いた受圧板はコンクリートの3分の1(比重0.74)という軽さで、しかもアンカーを支える優れた機械的強度を有します。
- 受圧板は吸水・腐食がなく、耐食性・耐薬品性は抜群。施工地の強度を長期間維持します。
- 軽くて丈夫なため運搬や施工が容易。大型重機を必要とせず、安全でスピーディーな作業ができます。
- 表面を自由に着色でき、周囲の環境にマッチした美しい景観に仕上がります。
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