この工法は、地山に鋼材やジオテキスタイル等の補強材を敷設または挿入して土構造物全体を安定させる工法の総称です。
技研興業では、環境や地山の特性に配慮した工法を準備しております。
- ノンフレーム工法
- 型三角形反力板とワイヤーロープにより頭部連結した鉄筋挿入補強土工
- エコ・パワーネット工法
- 不安定な斜面表層全体を防食性の高い高強度ネットで覆うことにより、法枠工と同等の拘束効果が得られる工法です。
- イーグルホールド工法
- ワイヤーロープ・補強材・固定プレートを用いることで岩盤災害・土砂崩壊双方の抑止対策に対応可能な工法
- ユニットネット工法
- ロックボルトとユニットネットを支圧板により連結することで土砂崩壊を抑止する工法
- 田(でん)パネル
- ロックボルト工に適用する緑化型鋼製受圧板で、植物の生育を阻害しません。
- MKフレーム
- リサイクルプラスチック製で景観に配慮したロックボルト工の受圧板です。
- フィットフレーム工法(M型)
- ロックボルト工の受圧板として従来工法の施工性・品質・力学的特性の向上を目的として開発した工法
- 繊維補強土工
- 砂と繊維を混合することにより擬似的な粘着力と変形抵抗性を持たせた工法
ノンフレーム工法(鉄筋補強土工)
大型三角形反力板とワイヤーロープにより頭部連結した鉄筋挿入補強土工で、既存木を残しながら斜面補強を行い崩壊を防止する工法です。
構造概要図
標準配置図
特徴
- 自然斜面の緑や森林土壌を除去しないため生態系を乱さず、CO2 削減にも貢献し、環境にやさしい工法です。
- 補強材(ロックボルト)による地山補強効果、支圧板による土塊の押さえ込み効果、頭部連結材(ワイヤロープ)による引留め効果などにより、複合的に斜面の安定性を向上させます。
- 樹木の伐採や切土の作業がなく、残土処理なども伴わないので、コスト削減が可能です。
- 使用材料や施工機械が軽量で、樹木の多い急斜面での施工性に優れています。
- 補強材と支圧板は溶融亜鉛めっき、ワイヤロープはアルミ亜鉛合金めっきで、十分な耐久性を持っています。また、施工品質を確保するための工程全般にわたる標準施工要領が確立しています。
施工実績
エコ・パワーネット工法(鉄筋挿入工+高強度ネット工法)
コンクリート・モルタルを使用せずに、高強度ネットとロックボルトなどの補強材を組み合わせた 構造体で、斜面のすべりや岩盤の滑落、浮石の落下などを防止する工法である。
主材料が二次製品であるため、気象条件の制約も殆ど受けず、かつ作業も容易であるために従 来の工法に比べ大幅に工期が短縮できる。
特徴
- コンクリート構造物に比べCO2排出量が大幅に減る。
- 構造体が柔構造のために、地震や凍上隆起などによる地山の歪みに対して追随するので、 局所的に構造体が破壊することもありません。
- ほとんどの材料が工場生産の二次製品であるため、均質で安定した品質が確保できます。
- 寒冷地の冬季施工、雨天による作業遅延などの気象条件による施工の制約を受けることが 少ない。
- 従来工法(コンクリート構造物など)に比べ大幅な工期短縮となるため経済的である。
標準構造
植生工との併用
岩塊の安定工
イーグルホールド工法(鉄筋挿入工+ワイヤーネット工法)
NETIS登録番号:KK-160056-A
イーグルホールド工法は不安定土砂・不安定岩塊対応として、主要材料を変えることなく両タ イプの発生源対策に対応できます。また、施工が容易であり、樹木を保全できるため景観性に 優れます。
標準構造図
表層土砂崩壊対策
落石対策
- ワイヤーロープ・補強材・固定プレートを用いることで岩盤災害・土砂崩壊双方 の抑止対策に対応できます。
- 切土、法面整形が不要で最低限の伐採で施工可能です。
- 同種類似工法の中でも剛性が高く、経済性に優れます。
ユニットネット工法(鉄筋挿入工+ワイヤーネット工法)
ユニットネット工法は樹木を伐採することなく景観や自然環境の保全を図りながら斜面を安定化さ せることの出来る地山補強土工法です。
ユニットネットと補強材を連結するため補強材 頭部に取り付けられた支圧板から構成されており、これらの相互作用によって以下のような補 強効果が発揮されます。
標準構造図
特徴
- 補強材(ロックボルト)とユニットネットを支圧板により連結することで土砂崩壊を抑止 します。
- 切土、法面整形が不要で最低限の伐採で施工可能です。
- 既存の樹木を保全し、緑化工法との併用により全面緑化も可能です。
田(でん)パネル(鋼製受圧板)
田パネルは、のり面工切土補強土工(ロックボルト等)に適用する緑化型剛性受圧板です。
かんじき(足が雪にもぐらないように、靴の下につけて履く、木の枝等で作った輪)の効果によ り、一般的に低荷重であるロックボルト等の受圧板です。
また、井桁構造であることから、植生基材吹付工等との適用性に優れています。植物の生育 (特に根系の成長)を阻害することがありません。
特徴
- 植生(緑化)に優れています
- 鋼製であるため、品質に優れています。
- 井型構造部は、鋼製であるため追従性がよく、従来工法で発生した割れ等の現象は起こり ません。
- 軽量で施工性に優れています。(25kg/1基当たり)
- 薄型構造であるため、枠材が目立ちません。
- 鋼材を使用しているため、リサイクル可能で環境に優しい。
- 防錆処理(グラウンドアンカー仕様は、溶融亜鉛メッキが標準仕様)
構造概要図
- li>
施工実績
-
緑化工併用
既設ブロック積補強
MKフレーム(景観配慮受圧板)
MKフレームは、アンカー鉄筋を打設して法面補強するロックボルト工法用の受圧板です。空隙部 を植裁ポットとしても活用でき法面全面の緑化を可能にします。
MKフレームには、プラ擬木で培われたリサイクルプラスチックの成形技術が活かされていま す。
間隙が多く植生がしやすいため復旧後はほぼ自然状態に戻すことができる。
特徴
- リサイクルプラスチック製で、継続可能な循環型社会の実現に対応する製品です。
- 耐候性、耐薬品性、耐寒・耐熱性、また耐衝撃性に優れています。
- 軽量材質(約10㎏/枚)のため、人力ロープ施工で設置可能です。
- 緑化が可能でより景観に溶け込んだ法面が形成できます。
- 老朽化した既設構造物を取り壊さず補強可能です。
構造概要図
- li>
施工実績
-
緑化工併用
老朽化擁壁補強
フィットフレーム工法(M型) (鉄筋補強土工)
フィットフレーム工法Mタイプは、鉄筋挿入工(ロックボルト工)の受圧板として従来工法の施工性・品質・力学的特性の向上を目的として開発した工法であり、鋼製有孔型枠に鉄筋を組みプレハブ化した型枠を用いる現場打コンクリート枠工です。アンカーの受圧構造物用のNタイプもあります。
フィットフレーム
参考断面図
特徴
適用箇所
- 鉄筋挿入工(ロックボルト工)を使用する斜面
- 工期の短縮を必要とする斜面
- 逆巻工法を必要とする斜面
- 緊急に安定を必要とする斜面
施工実績
繊維補強土工
施工断面例
砂と繊維を混合すること(セメントも入れる場合がある)により擬似的な粘着力と変形抵抗性を持たせた工法で、砂基盤で有ることから緑化が容易に形成できます。ロービングウォール工法(長繊維補強土)とジオファイバー工法(連続繊維補強土)があります。
特徴
- 砂・セメントと水の混合物にエアにより強制的に混入させた長繊維混入補強土は、擬似粘着力とせん断強度の増加により、耐侵食性に優れた法面保護用補強土工として有効です。
- 急勾配法面に対しても適用することが可能である。
- 様々な形状の斜面に対応でき、既存の樹木など景観上保全する必要がある地形を改変することなく、保護することが可能である。
- セメントを混入することにより、表面緑化工の未施工箇所においても十分な耐侵食性を有します。
土木事業についてのお問い合わせ
- 技術営業部
- 03-3398-8521
- doboku@gikenko.co.jp