落石を予測することは困難であるものの、容易に人を死に至らしめる点において斜面防災上見過ごせない事項である。技研興業では小規模対策の落石防護柵から大規模対策用の高エネルギー吸収タイプまで多目的に取り扱っております。
- リングネット工法
- リング状に編まれた特殊金網(リングネット)等を用いて高エネルギーの吸収を可能にした工法
- HRF工法
(ハイパーロックフェンス) - 高い剛性と優れた変形性能を備えた支柱や分散維持装置等により落石エネルギーを分散・吸収する工法
- HRF工法
- PCF工法
(パワーキャッチフェンス) - HRF工法の小規格タイプ
- PCF工法
- ビーズリンガーネット工法
- 独自のトリプル緩衝機構により、落石エネルギーを吸収するポケット式落石防護網
- イージーネット工法
- ポリエチレン製ネットを主材料とした、費用対効果の優れた新しいタイプの落石防護柵
- ULF工法(ウルトラ・ライティ・フェンス)
- アルミニウムを用いた支柱で、軽量で施工性に優れた落石防護柵
- 硬式・ポケット式落石防護網
- 落石災害等の発生を未然に防止するために、ワイヤロープと金網で構成されたネットを使用して発生した落石を抑止する
リングネット工法(高エネルギー吸収柵工)
リングネット工法は、落石エネルギーをリング状に編まれた特殊金網(リングネット)と、この金網を吊っている特殊サポートロープ及び支柱の頭部から地山に連結している特殊ワイヤーロープにて吸収することにより、高エネルギーの吸収を可能にした工法です。
特徴
- 落石の衝撃エネルギーをシステム全体で吸収するため、エネルギー吸収量が大きい。(25~300tf・m)
- 防護柵の設置が短期間でできるため、工期が短縮できます。
- 各種部材は、耐候性、耐食性に優れ高い耐久性を持っています。
- 防護柵の破損箇所を部分的に交換できるため補修が容易です。
HRF工法(ハイパワーロックフェンス)(高エネルギー吸収型落石防護柵工)
HRF工法(ハイパワーロックフェンス)は、高い剛性と優れた変形性能を備えた支柱、緩衝金具や分散維持装置といった緩衝機構により、落石エネルギーを分散・吸収する工法です。従来のロックフェンスは100kJ程度の小規模な落石にしか対応できなかったのに対し、本工法では1000kJレベルの大規模落石にも対応できます。
特徴
- 独自の緩衝機構により、落石エネルギーの吸収量が大きい(1000kJ程度)。
- コンクリート擁壁上はもちろん、地盤に直接支柱を立て込む形式も可能です。
- 損傷確率が高い部材は汎用品のため、維持管理に優れています。
- 各種部材は、耐候性、耐食性に優れ高い耐久性を持っています。
PCF工法(パワーキャッチフェンス)(高エネルギー吸収型落石防護柵工)
PCF工法(パワーキャッチフェンス)は、HRF工法の小規格タイプであり、優れた変形性能を備えた支柱、緩衝金具や分散維持装置といった緩衝機構により、落石エネルギーを分散・吸収する工法です。従来のロックフェンスは100kJ程度の小規模な落石にしか対応できなかったのに対し、本工法では250kJレベルの落石に対応できます。なお、2500kJを超える規模の落石についてはHRF工法(10000kJ程度)での対応となります。
特徴
- 基本構造はHRF工法とほぼ同じですが、部材の小型軽量化が図られ、低コストです。
- コンクリート擁壁上はもちろん、地盤に直接支柱を立て込む形式も可能です。
- 損傷確率が高い部材は汎用品のため、維持管理に優れています。
- 各種部材は、耐候性、耐食性に優れ高い耐久性を持っています。
ビーズリンガーネット工法(高エネルギー吸収型ポケット式防護網工)
ビーズリンガーネット工法は、滑車構造で連続した支持ロープ、ビーズリング、KT装置のトリプル緩衝機構により、1200kJレベルの落石エネルギーを吸収可能なポケット式落石防護網です。
特徴
- 独自のトリプル緩衝機構により、落石エネルギーの吸収量が大きい(1200kJ程度)。
- 金沢大学との共同研究で確立された工法であり、実物大の実証試験により性能の確認等を行っています。
- アンカーへの作用荷重にも緩衝機構が働くため、アンカーや地盤、ワイヤーロープへの負担が軽減できます。
- 損傷確率が高い部材は汎用品のため、維持管理に優れます。
イージーネット工法(高エネルギー吸収柵工)
イージーネット工法は、ポリエチレン製ネットを主材料とした、費用対効果の優れた新しいタイプの落石防護柵です。200KJまでの落石エネルギーを吸収し、スタンダード・マルチ・カバーの3タイプがあります。
特徴
- 軽量で取扱いやすいため、大型機械の入れない場所でも施工可能であり、工期も短いため、仮設安全対策工として最適な工法となっています。
- 最大200KJレベルの落石エネルギーに対応可能です。
- 落石エネルギーの吸収量に対する柔軟な対応が可能
スタンダードタイプ・・・ヒンジ式の鋼管を用いて設置するタイプ。
マルチタイプ ・・・自然の立木を利用して設置するタイプ。
カバータイプ ・・・斜面上の転石や浮石を、イージーネットで覆うタイプ。
スタンダードタイプ
マルチタイプ
カバータイプ
ULF工法(ウルトラ・ライティ・フェンス)(高エネルギー吸収柵工)
斜面中腹に設置する恒久対策のフェンスであり、アルミニウム製の支柱を設けているため、従来の鋼製支柱に比べ、軽量で施工性に優れます。
高強度金網、緩衝金具をバランスよく組み合わせ、70KJから最大300KJまでの落石エネルギーに対応可能であり、コストパフォーマンスに優れます。
特徴
- 支柱は剛性耐力を高めた中空断面のアルミニウム製支柱を使用し、重量は1/3程度と軽量で施工性に優れる。
- アルミ支柱はアルマイト加工を施しているため、耐食性、耐摩耗性の向上が期待できる。
- 主要部材となる高強度金網、アルミ支柱について景観に配慮した着色が可能であり、自然環境の調和が図れる。
硬式・ポケット式落石防護網
落石災害等の発生を未然に防止するために、ワイヤーロープと金網で構成されたネットを使用して発生した落石を抑止します。
特徴
- 覆式落石防護網工 ・・・落石の危険がある箇所を完全に覆ってしまい、法尻まで落石を誘導します。
- ポケット式防護網工・・・防護網の上部に開口部を設け、高所からの落石にも対応できます。
- 対応できる落石エネルギーは100KJ程度です。
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