高度化した電子技術は、医療・家電・自動車・OA機器等幅広い分野に普及いたしました。その反面、人体や電子機器間において電磁波障害となって現れてきています。研究施設等で発生する電磁波は外部のデリケートな電子機器にも誤作動を引き起こす原因ともなりかねません。
このふたつの問題を解決するためには研究環境に応じた確実なシールド技術が必要不可欠となります。技研興業では各研究施設からの多様なニーズにお応えするために、さまざまなシールド技術を開発。さらに、調査から設計、施工、施工、メンテナンスまでそれぞれ専門の技術スタッフがきめ細かく対応します。
NMR(核磁気共鳴)
NMR装置は高磁場を発生させ原子核の磁気的性質を利用して分析検出します。
その高い磁場強度のため周辺への影響を配慮して、磁気シールドルームが必要となります。
電波シールド室
外部からの不要電波を遮蔽、または内部で発生する電波ノイズを外部に漏らさないためのシールドルームです。対象となる周波数、遮蔽値等の性能条件によりシールド仕様が異なります。
無響室(anechoic room)
自由音場とみなしうる室です。音響測定器の試験、音源機械のパワーレベルや指向性の測定、人間の音に対する心理・生理実験等を行います。
外部からの雑音を避けるため十分な遮音をし、また室内での音の反射を抑制するために壁面等に吸音材を使用します。
放射線照射室
放射線の照射試験を行うための施設です。
放射線の漏洩を防ぐための防護を必要とします。
電子顕微鏡室
電子線を利用した高倍率の顕微鏡です。
電子線を利用するために変動磁場の影響を受けやすく、室に磁場シールドを施します。
高電圧実験室
放電により発生する電磁波ノイズを室外に出さないためのシールドルームです。
SQUID(超伝導量子干渉計)
SQUIDはジョセフソン素子を用い脳や心臓などが活動する際に発する微弱な磁界を検出できる干渉計です。
微弱な磁界を検出するため、外部からの磁場ノイズを避けるため、透磁率の高い磁気遮蔽材を用いた磁気シールドルームが必要となります。
磁気シールド室
外部からの不要磁場を遮蔽、または内部で発生する磁場を外部に漏らさないためのシールドルームです。磁場の強度、室の寸法等によりシールド仕様が異なります。
残響室(reverberant room)
拡散音場とみなしうる室です。音響材料の吸音率及び透過損失の測定等に使用します。
室内各点の音圧レベルがほぼ一定になるように、室を不整形とし反射性の仕様により仕上げます。
非破壊検査室
ロケットやジェットエンジンなどの溶接部の検査から、古美術品の鑑定に至まで放射線を使用して検査を行う室です。
放射線の強弱および被検体の大きさに合わせた放射線の防護機能が要求されます。
RI施設
放射線を遮蔽するための鉛入りパネルです。鉛の厚さが30mm以上あっても施工が可能です。
電波暗室(電波無反射室)
機器間の電磁干渉(EMI)や機器の電磁特性等を測定する施設です。
外部からの不要な電波ノイズを避けるために電磁波シールドを施す必要があります。
また、室内での電波の反射を抑制するために、室内壁面等に電波吸収体を使用します。
ユニット式電磁波シールドルーム
既存室内に設置可能なユニット式の電波シールドルームです。
音響実験室(残響可変室)
さまざまな音場環境下における音響データ測定のための実験室です。
この室の仕上げである反射材および吸音材を自由に変えることにより、多様な実験データを得ることができます。
恒温恒湿室
恒温と恒湿を保つための施設です。気密性と断熱性が要求されます。
最近では電波シールドを施すこともあります。
極小磁場実験室
電波シールドルームの中に地磁気をキャンセルする磁気シールドルーム(ピット)を設けた実験室です。磁気シールド材にはパーマロイCを使用しています。
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